●12/18 ここにも何回か書いた事があるので、知っている方も多いのですが、私はKFSから南に6〜7kmほどのところの韮山町に住んでいます。そこには、ビニールハウスに覆われた直径11mの円形の養殖池が6面あって、アユとレインボーのフ化稚魚の高温養殖(21℃)をしています。使用している水は、KFSの湧水とは違って、地下100mの地下水です。そのため、電気代が非常にかかるために、効率よく営業していかないと、電力会社のために働いてしまうことになります。そこで、サカナが少ない時期は、思い切って揚水ポンプを止めて、全ての池を空にして休みにしてしまいます。毎年10月10日頃から12月中旬までです。
きのうKFSでフ化したレインボーの稚魚をこちらに運び、再び養殖がスタートしました。2ヶ月間静まりかえっていた養魚場に、水と水車の音が戻ってきて、私の新年は、みなさんより少し早く始まります。
この稚魚は、来年の夏には、放流サイズになるはずです。
●12/17 最近 小学校の社会科見学なんかで、子供が3人位で
養魚場を見学に来る。今日も来たのだが、ひととおり場内を見学して質問となる。サカナはどんな種類を飼っているのか、何匹いるのか、エサはどんなモノなのか、何からできてるのか・・・こんな質問のうちは
機械的に答えられるが、どーしてこの仕事をしているんですか
というのは困る。まあ、オヤジがやっていたからなんだけど、そうすると、必ず、お父さんはどうしてこの仕事を始めたのか、となる。当たり前の展開ではある。日本人はサカナが好きで、将来は捕る時代から、サカナは作る時代になる。未来の日本の食卓に
新鮮なサカナを送るために始めたと言えれば、社会科見学の内容としては合格だが、おそらくこの業界に、そんなヒトはひとりもいない。KFSは戦前に私の祖父が基礎を作った。それは、自分の敷地に水が湧いていたから
サカナでも飼ってみるか 程度の発想だったと思われる。
●12/15 今日は芦ノ湖で、毎年この時期行われるサカナの供養祭に行ってきた。気温0℃、しかも風が強く、どうするのだろうと思ったら、芦ノ湖漁協の作業場の中で行った。
確かに釣りというのは、釣って食べるにしろ、リリースするにしろ、生き物の命を、自分の楽しみのために奪ってしまう事が前提となっている。
その遊びののために、卵を授精、フ化させて、大きく育てて、商売としている私などは、神様がどんなふうに見ているのか、本気で心配になったりする。
特に 釣り堀を始めてからは、弱ったサカナを
バシバシ ネットですくっては 始末しているし・・・。
そんな事もあって、この供養祭には、最初から(といっても10年位だが)ずっと出席している。禁漁期間中の芦ノ湖は、釣り人がひとりもいなくて、(当たり前か)景色も、何か物足りない。
●12/14 沼津の漁師に、駿河湾 原町の沖辺りに、真水がすごい勢いで海底から湧いているところがあり、そこにはサカナが集まっていると、聞いた事がある。場所はともかく、そういうところがあっても不思議ではない。サカナの皮膚に付いた寄生虫を落とすには、淡水魚は塩水に、海水魚は真水につけると良いことは、よく知られている。海に淡水が湧いているところがあったら、サカナが集まっても不思議ではない。駿河湾は、世界でも有数の
急で深い湾だ。その海底から何百気圧という水圧を押しのけて、湧き出る富士の雪解け水を
見てみたいものだ。
駿河湾の生態系には、独特のものが多いと聞く。タカアシガニやサクラエビもそうだが、アユの稚魚も非常に多い。もしかしたら、海底からの湧き水も
関係あるかもしれない。
●12/13 今年は、夏 雨が少なかったのが、今になってよく降る。
例年だと、この季節は 雨が少なく地下水もどんどん減っていくのだが、今年はいつになく多い。多分、明日の朝は
富士山がふもとまで 雪で真っ白になっていることだろう。そして、西の風が吹くと、富士山の西側の雪が飛ばされて、KFSから見て右側の斜面に移動するように感じられる。西斜面の雪解け水は
富士宮辺りに湧き出し、東斜面のは 三島や清水町に湧き出していると考えるのが普通だろうが、実際のところは誰も知らない。でもやっぱり
東側に雪がたくさん積もっていた方が安心する。
その雪解け水は 地下水となって、KFS辺りでは
地下30〜40m付近をゴーゴーと流れていて(誰が見たんだろう)ところどころにある地盤の割れ目から湧き水となって、地上に出ているという。もちろん全部が地上に出てくるわけではないだろう。では、残った地下水はどこへ流れて行ってしまうのか?
どうしても、雨は降る。夜だけ とは言わないまでも、週末は避けてほしい。最近は、なかなか
うまくいっている。
●12/8 レインボーは、人工フ化の歴史が長い。もちろん、KFSでも
私が生れる前から、発眼卵を買ったり、自家生産していた。レインボーの要は、稚魚作りにあることは、稚魚を上手に作れる業者が
営業内容が良いという事実が証明している。
だから、日本中の養鱒業者が、稚魚作りに努力し、より山奥の汚染されていない水を求めたり、立派なフ化システムを作ったりした。
稚魚作りの話は、とっても長くなるので、又の機会にするが、KFSでも、釣り掘を始める以前は、年間500万〜800万粒の発眼卵を購入し、他処の業者に売る分の稚魚も作っていた。それだけの数を扱うと、なかには
アルビノがいたり、青色のコバルトマスがいたりすることがあった。特に、コバルトマスは
1ロット30万粒の中には、必ず数匹混じっていたが、やはり弱いのか、ほとんどが途中でいなくなって(たぶん死んだのだろうけど)しまい、200g位まで育つのは、年間で3〜4匹だった。KFSがオープンした頃は、釣り池にも何匹かコバルトマスが泳いでいたので、覚えている方もいるかもしれない。KFSで、釣り掘を始めた頃からは、このコバルトマスが
まったく生れてこない。コバルトマスが全国的にたくさん生れる年もあるという。よく判らない話になってしまったが、コバルトマスに生殖能力はないそうだ。
●12/7 12月4日に、山梨県富士吉田の養魚場の、レインボーのアルビノを仕入れに行ってきたことは書いた。
レインボーのアルビノは、何十万匹に一匹の割合で出現するが、それを親とすると
高い確率でアルビノが生れてくる。だからレインボーの場合、決してめずらしいモノではないが、たくさん作っても売れるモノでもないので、私のところでは稚魚としては作っていない。アルビノが釣れると、けっこう
うれしいものだが、たくさん放流しておくと、トラウトの景色?に馴染まない。今回は70g18cm位の小型を、1000匹程仕入れてきたので、3ヶ月後ちょうど水にも慣れて、200g
25cm位になったら、順次放流します。
それにしても、同業者と会うと、売れないね〜、安いねえ、困ったネ
という話に必ずなる。しばらく傷をなめあい、でもネ、牛屋さんや焼肉屋さんよりはましかも。もうちょっとがんばろうや、という結論になる。トラウトに狂トラ病(人間にはけっこういるけど)なんて病気が出たら、この業界は一瞬にして消滅してしまうだろう。
●12/6 卵から、1年で300gにまで成長するというのが、どれくらい早いかというと、普通
河川水利用の養魚場では、1年間で100〜120g位にまでしか成長しない。私のところで100〜120gになるのは、8〜9ヶ月目頃だ。同じ湧水でも、10℃前後では、1年中エサを与えることができても、やはり120g前後までしか成長しない。一般的な養魚場より30%成長が早いということは、2年間で3年分の生産ができる・・・ということになるかというと、そうでもない。なぜなら、水温が低い程、サカナの酸素要求量が減り、単位面積当たりの放養密度を上げることができる。したがって、成長は遅くても、在庫量は常に多くすることができ、全体としての増肉(在庫量の増加)も、多くなる。もちろん、水量との関係がより重要であって、どこの養魚場も、与えられた条件の中で、努力している。
私のところでは、池の構造を変え、電気を大量に使用して、病気を出さずに、成長を早く、しているが、魚価が低迷している現在(多分将来も)電気代のハンディは大きい。
●12/5 その高い電気代を払っている水は、年間を通じて15.3〜15.6℃で、場内のいたるところで湧き出していて、それを1.5kwの低揚程のポンプで効率よく
各池に注水している。いろんなところに湧き水があるので、他の養魚場のように上流の池から
下流の池に順番に水を流すという必要がなく、養魚場をいくつかのブロックに分け、飼育水を別々に注排水している。これも病気に強い養魚場の理由だ。
各養殖池も、8角形 または 円形で、しかも電気による水車で流れをつけているので、残餌や排泄物は池の中心に集まり、そこに設けられた排水口から、常時排水と共に流れる。
全ては、ポンプや水車を使っているから 可能な事であって、高い電気代ではあるが、健康なサカナ作りのためには、しかたがない。
これらによって、KFSの養魚場は卵から放流サイズの300g
30cmまで成長するのに、1年間しかかからない。
●12/4 KFSの水は、何回も書いた通り、富士山に降った雨や雪が
スポンジ状の富士山に吸い込まれ、その下の水を通しにくい岩盤の上を流れ、この辺りに湧き出している。
祖父がこの池を造った頃は、湧き出した水が
自然に流れ込み、自然に下流から排水というのが基本だった。今でも、ニジマスの養魚場は、この方式が主流であるが、これだと、よほどの傾斜地に養魚場を作り
水の落差を利用しないと、養殖池の水を全て抜き
空にすることができない。
最近になって、トラウト類も 過密による病気の発生が当たり前になってくると、この水を全て抜いて
天日干しにできないタイプの池というのは、生産性が低くなってしまう。
KFSの養殖池は、ぜい弱なアユを養殖するために、順次
いつでも自由に池を空にできる構造に作り変わってきた。その結果、病気には強い養魚場にはなったが、排水位置が高くなることによって、注水のほとんどをポンプアップに頼るようになってしまい、電気代が非常にかさむようになってしまった。
●12/3 冬のなって 水温が下がると、普通 養殖魚は
エサを食べる量が減る。河川水を使用している養魚場では、この影響が大きく
極端な場合、池の表面が凍ってしまい、まったくエサをやらないところもある。ここまで水温が下がると、サカナの活動自体が少なくなるので、さほど問題にはならないらしい。もちろん、水温が低い時期が長ければ、それだけ成長が遅くなる。成長が遅いということは、それだけ養殖池にいる時間が長くなり、人件費を含め、コストがかかることになる。ところが実際には、このような養魚場は、山奥の沢の水を
電気を使わずに池に流入させていたり、家族経営や他の仕事と兼業だったりして、けっこう順調だったりする。
KFSの養魚場は、1年を通して15〜16℃の水を調達でき、上記のようなところの半分の期間で、良質のサカナを作ることができますが、ビックリするほどの電気代がかかります。
最近のように、不景気で サカナを作っても売れない時代になって、どちらのタイプの養魚場が、最後まで残るか、判らなくなってきました。
●12/2 季節の変化は早いもので、ついこの間まで、よそでは
暑くて水温が上がりすぎて、釣りにならないと言っていたのが、今度は、寒くて水温が下がり、朝イチはかえって活性が低かったりする。トラウト類は、低水温に強いといっても、水温の低下と共に体温も下がってしまうので、消化器系の機能も低下して、食べるエサの量も減って、活動範囲も狭くなる。養魚場でも、河川水を使用しているところでは、だんだんエサの量を減らしていく。寒い山奥の養魚場では、3〜4℃まで下がるところもあり、サカナは冬眠状態のようになり、エサも
1日1回、大きくなることは期待せず、やせ細らない程度のエサを与える。
成熟の話でも書いたが、エサを食べない状態でも、ルアーでは
釣られたりする。釣り人は、水温が下がっても釣れることは、経験的に知っている。養殖屋は、水温が極端に下がるとエサを食べない事を知っている。この養殖日記に書く事は、養殖を手がける者には
当たり前の知識であるが、同じサカナのことでも、釣り人にとおては
目からウロコみたいな事もあると思う。
フックにウロコが付いているときは、スレたときです。
●11/22 今でこそ、ブームは去ったと言われるが、ここ20年位、ルアー
フライの管理釣り場が増え、ニジマスの消費が伸びた。しかし、エサ代や人件費が上昇する割に、価格はほとんど上がらず、誰もが
このままではヤバいと、考えるようになった。養魚場から
安く買っていく管理釣り場は、どこも
繁盛していて、もうかっているらしい.
で、いくつかの養魚場は、釣り池を併設したり、新たに土地を求めて、新規オープンすることになりました。
その中でも、大きいのが 白河FSで、母体の養魚場も日本で5本の指に入る程の規模です。KFSも、規模こそ小さいものの、同じ様な経営形態になっているので、興味のあるところです。
KFSもオープンから 5年が経過し、その間2回の増設で、今の規模になりましたが、はたして、養魚場施設の半分を壊して
釣り池にしたのが、成功かどうか判りません。もう、後には戻れませんから、今後のKFSを
いかに発展させるかの勉強には なると思います。
●11/21 来週の火曜日、11月27日、かの有名どころ
白河フォレストスプリングスに、視察に行くことになりました。白河F.Sといえば、日本でも有数の大規模養魚場直営の、人気のある管理釣り場だ。以前から一度行ってみなくてはと思ってたが、とにかく遠い。自慢ではないが、私は、福島県より向こうは、行ったことがない。・・の福島県だ。東北地方なのだ。
いつもの視察メンバーで行くのだが、仕事の都合で、日帰りだ・・私は1週間位大丈夫だが・・・まあ、往復運転してもらえるので、私は差し支えない。・・・仕事?だし。
写真でしか見たことがないが、釣り池はかなり大きいらしい。99%以上の釣りを、KFSでやっている私には、大きい池は、困ってしまう。どこにルアーを投げたらいいか判らないし、ルアーの届かないところにサカナがいるんだと、思い始めると、むなしくなってしまう。
しかも、サカナは1平方メートル当たり、3匹はいないと釣れる気がしない。最低でも、30分に2匹は釣れないと、いや、せめて3投に1回は当たりが無いと・・・結果
いつもすぐに飽きてしまって、連れの2人に迷惑をかけている。
だから、3号池に近づかない。
対白河F・S 必殺技ご存知の方 ナイショで教えて下さい。
●11/20 獅子座流星群は見ただろうか。翌朝のニュースで、なんだ今回はそんなに見えたのかと、後悔した方も多いだろう。
私も、古くは20年前のジャコビニ流星群・ハレー彗星・ペルセウス流星群等、夜中に箱根山に登っても、カラぶりばかりだった。唯一、ヘールポップ彗星は素晴らしかったが
、毎日の様に見えていたし。
今回も、どうせ騒ぎばかりだろうと、家に居る事に決めていた。夜中の2時20分に起きて、寝室の窓から空を見た途端、スーと2つ流れた。大変だと、小学5年の息子を起こし、隣りの小学校の運動場にビニールシートとふとんを持ち出し、寝転がって星空を見上げた。一部、雲は出ていたが、
ほぼ全天にわたって、絶え間なく星が流れた。
息子は30分ほどで帰ってしまったが、私は4時まで、飽きずに見ていた。今回は、天気が味方してくれたようで、流星群の前後は、雲が広がっていた。
不景気だらけの日本、こういう事もなくっちゃね。
●11/18 そんなに成熟するのが恐ろしいなら、全部3倍体魚にすればいいじゃないかと思うでしょ。 まさしくその通りで、20年程前、成熟の問題は解決されたかと思いました。 3倍体の説明は難しくなるので、詳しくは又、いつかにしますが、受精時の染色体を変化させる技術で、今流行りの遺伝子操作ではありません。しかし、民間の養魚場で出来る事ではないので、発眼卵は、各県の水産試験場で生産販売されています。 当然、営利目的で大量生産する訳ではないので、必要時に必要なだけ入手できません。 又、温水や高圧力で操作するためか、発眼率も悪く、安定供給は難しいようです。もちろん、価格も高めになります。 もともと売り値が安いレインボーは、少しでもコストを抑えるために、大量生産を目指してきたので、エサでも卵でも、高いモノは敬遠されてしまいます。
●11/17 KFSの養魚場の場合、大きいレインボーが売れ残ってしまうと、ちょうど年末から1月中旬にかけて、成熟してボロボロになって死ぬサカナの量がピークとなる。正月早々、でっかいオケにでっかいレインボーの死骸を拾うのが仕事だったことが、過去に何回かある。 アゴのしゃくり上がったオスが、他のサカナを追いかけまわして噛み付く。しっぽがボロボロになり、そのに水棲菌が付いて死ぬ。頼むからケンカしないでくれと思うが、本能だから仕方ない。 誰も考えるのが、オスとメスを分ければいいのだが、オスメスの区別がはっきりつく頃のレインボーは、ストレスに弱く、網で寄せ集めて選別等すると、スレたところから感染症になったり、一気に成熟が進んだりして、余計ヤバい。20〜30年間も、同じ様な失敗をして、最近得た結論は、もし、売れ残ったら、そっと静かにしておく。20%位の損失は覚悟する、です。余計な手出しをすると、被害が大きくなるみたいです。
●11/16 秋になって成熟が始まったトラウトは、メスは卵巣が発達し、味はもちろんだが、体力も落ちてしまい、病気になったり水カビが付いたりして死んでしまう。オスは噛み合いのケンカをして、その傷口にやはり水カビ(水棲菌)が付いて死んでしまいます。 お正月頃、衰弱のピークを迎え、その時点で生き残った個体は、徐々にエサを食べるようになり、少しづつ回復していきます。しかし、ひどい時には、30〜40%のレインボーが死んでしまう事もあります。でかマスは、ひとつの養殖池に4〜5tも入っている事があり、その3分の1が死ぬということは、大変なことです。 秋にサカナを売り残すと、このような状態に陥ることがあり、今ごろの時季は、このサイズ30〜40cmのレインボーの売り込みに必死となります。 この状況を救ってくれたのが、ルアー・フライの管理釣り場の隆盛です。
●11/15 掲示板で、ときサケの事が話題になりました。ときサケ、時しらずとも言いますが、生長しても成熟しなかったため、アブラがよくのってうまいといいます。レインボーの3倍体と、美味しい理由は同じですが、もちろん3倍体化している訳ではないでしょう。 レインボーの養殖をしていても、秋に売れ残った大型レインボーが年を越し、オスメスがはっきりして成熟し、中には、体に水棲菌が付いて死に始める個体が現れても、まったく若いまま成長を続けるヤツがいます。特にドナルドソン系のレインボーは成熟が遅く、1kgを超える大きさで冬を迎えても大丈夫ということになっていますが、実際には、何割かが成熟してしまうようで、安心はできません。だから、3倍体の研究が盛んなんでしょう。 たぶん、ときサケは、確率の問題であって、翌年には成熟するのかもしれません。ところで、岸に近づいたときサケは、川に上るのでしょうか。
●11/14 今ごろから、レインボーは、子孫を残すために成熟し始める個体が出てくる。だいたいこの時期に400〜500g・30cm以上に育った個体は、精巣や卵巣が発達し始めることがある。 もちろんこれは、各養魚場の成育条件によってかなり異なり、KFSの養魚場のように一年中高水温でかつ安定していると、生長も早いが、成熟するのも早いようだ。ここで早いというのは、普通よりも小型で成熟してしまうということだ。 いずれにしても、成熟してしまうと、エサをあまり食べなくなる。つまり成長しないので、経営的にみれば、そういうサカナが在庫となることは、まったく困る。 さて、この成熟したレインボーがエサを食べない話だが、今まで喜んで食べていたペレットを見向きもしなくなる。中には、目の前に流れてきたペレットを口に入れてモグモグして、ペッと吐き出すヤツもいる。 これはいったいどういうことだろうか。サケは、産卵のため川に上り始めると、卵を産むまでエサを食べないという・・・本当だろうか。卵を産んだら死んでしまうので、結局、川では何も食べないということになるが。レインボーを養殖していると、信じられない話だが。 北海道でサケ釣りをしたことがある方に質問。 サケは、エサで、釣れるんですか?
●11/13 さて、養殖池のサカナが、いつもと違って今イチ食欲が無い時は、どんなコトが考えられるのでしょうか。 養殖トラウトは、毎日腹8分目位のエサを与えられ、特にKFSの養魚場のように湧水利用で、一年中水温が一定だと、喜んでエサを食べない時は、何か問題があると思ってまちがいありません。 まず、一番考えられるのが、毎日適正量のエサを与えていたつもりが、実はちょっと多すぎて、長い間(といっても10日間位)に消化器系に負担が掛り、気持ち悪くて食べられない状態になっていることです。人間だったら、食べられない程気持ち悪ければ、食物に近づかないので、たいした問題にならないのですが、サカナの場合、目の前にペレットが流れてくると、とりあえず食べてしまうようです。養殖魚の病気の多くは、消化器系への負担が引き金になることが多いのは、私たちの間では、常識となっています。早く大きくして売ってしまおうとがんばると、病気が発生して、生長が遅れ、結果的に、日数が掛ってしまったりします。 毎日腹8分のエサを与えるのが、理想的なのですが、サカナは、もっとくれと、はしゃぐし、養殖している方も、どんどん大きくしたいし、未だに、よく失敗します。
●11/12 養殖魚の場合、アユでもトラウトでも多分他の魚種でもそうだが、エサをよく食べる、が、健康のバロメーターだ。 レインボーの場合は、特に、養殖場の通路を人間が歩いただけで、池全体にちらばっているサカナが、水飛沫を上げて寄って来て、パニックになるような状態が好ましい。エサをくれくれ!と、迫ってくるのに勢いがなかったり、一部のサカナが寄って来なかった時は、体調不良と思っていい。 朝早く、KFSに来られて、釣り池のまわりを歩くと、エサをもらえると思って、サカナが水をかけんばかりに寄って来て、驚かれた方もいると思います。体調は絶好調ということです。しばらくバチャバチャやっていて、な〜んだ釣り人か、と判ると、池の奥の方に引き返してしまいます。 KFSでは、朝、釣り池のサカナにエサを与えます。これは、トラウトの体調維持と、おいしさ維持、それと、ルアーばかりでなく本物のエサも飛んで来るんだよと教えるためです。
●11/11 芦ノ湖の放流の事を書きましたが、続きを少し。きっと、釣りの参考になると思います。 いつも、放流船にサカナを積みかえるところは、無料の駐車場もあり、いつも何人かの方が、岸から釣りをしています。市場調査ということで、よく話をするのですが、今回の方は興味深い話をしてくれました。当日は雨だったので、釣り人も少なく、ルアーの方2人、エサの方が2人釣っていました。放流船が岸から200m位のところを放流しながら走り去った後、しばらくして、岸近くまで、さっき放流したであろうレインボーが何匹か寄ってきました。すると、ルアーの方がフラットフィッシュで2匹立て続けに上げました。で、彼曰く。放流したてはエサよりルアーの方が有利とのこと。私も1時間もクルマに揺られ、水温も水質も違う湖に放たれたレインボーが、すぐに釣られてしまうのが意外でした。例えば、養魚場内で、選別や輸送でストレスを与えると、その日はほとんどエサを食べません。でも、KFSの釣り池に放流すると、すぐ釣られます。エサは食べなくても、ルアーは追う。この事実は、けっこう重要で、ルアーをエサと認識していない(ルアーは、エサではないが)という事も、考えられます・・・当たり前か?
●11/10 今日は、一日中雨となりましたが、KFSファンクラブのオフ会があり、来場者が少ない割に賑わいました。 KFSスプーンによるワンメイク大会も行われ、特にムラサキ色で釣ると、ポイントが2倍になるということで、あえて釣れないとされているムラサキだけで、挑戦されている方もありました。 結果は興味あるところですが、今日は、ずっと雨が降り続け、午後からは急に冷え込み、コンディション的にも通常とはだいぶ違っていました。各自掲示板に書いてくれると思います。 まあ、ヒトは、何ででも釣るということは判りました。
●11/9 きょうは、芦ノ湖にレインボーの放流に行ってきた。 KFSに来られる方の中には、芦ノ湖のも行かれる方もいるはずなので、放流の仕方には興味があると思う。KFSの北池に停めてある大型トラックで行くのだが、あのトラックで最高一度に1500kgのレインボーを運べる。20cm位の小型なら7000〜8000匹、40cmの大型なら1000〜1500匹位だ。芦ノ湖漁協の建物近くの湖畔から、放流船に積みかえる。放流船は、活魚トラックの水槽と同じモノを積んだ船で、岸から太いパイプで放流船に移されたレインボーは、湖をくまなく走り回る船から、少しづつ放流されていく。 生れてからずっと、狭い池の中で育てられたレインボーは、いきなりトラックの水槽にギューギューに詰込まれ、しばらく揺られたかと思ったら、広くて深いところに放り出される。いったい、どんな感じなんだろう。時間が来ても、エサは貰えないし。せっかく沖に放流したのに、しばらくすると、岸まで泳ぎ着くヤツがいる・・・気持ちは判る。
●11/8 ご存知の方も多いと思いますが、KFSスプーンの塗装は、私がやっています。ウレタン塗料をエアブラシを使って塗るのですが、これがけっこう難しい。特に蛍光系は、下塗り、着色2回、上塗りと4回塗るので、厚くなってしまう。 なんてったって、KFSの受け付けでしか売らないので、数量が少ないので、プロに塗装を頼むと高くなってしまう。だから、塗装のクオリィティは低いことは、やむを得ない。 しかし、その代わり、どんな色でも気楽に、10個づつでも塗れるので、つい色の種類が増えて、今の状態がある。 よく、スプーンの色は釣果に関係無い。どんな色でも釣れると言う意見を聞く。私も、そう言えるようにうまくなりたいものだが、現実的には、コンスタントに釣れる色は存在するようだ。逆に、どうしても釣れない色もある。そのひとつが、ムラサキ色だ。KFSスプーンとの相性、釣り池との相性等もあるようだが、どうしても、ムラサキは釣れない事が多い。 で、現在は、販売していないのだが、10日の土曜日には、このムラサキのKFSスプーン1.6gを使った、ワンメイクの大会が、内々で行われるようだ。昨日、30個ほど塗っておきましたので、興味のある方は、参加してみて下さい。
●11/7 さて、その地下水だが、今日の昼に測定したら、十11cmと、一気に増え始めた。KFSの昔からのスタッフ(従業員といったほうがピッタリ)にきいても、気味が悪いと言う。もちろんこの後は減っていくと思うが、興味深く観察したい。 何回か書いていると思うが、KFSの地下水は1年を通じて15.5〜15.7℃で、季節の影響は受けない。これからの冬には、外気温の影響で、養殖池・釣り池とも、13℃位まで下がるが、いずれにしても、水の中に手を入れると暖かく感じる。風の無い冬の日には、14〜15℃の水に囲まれているKFSは、暖かい。 体感的に、夏は冷たく冬は暖かいのが、KFSの水だ。夏も冬も、釣りをしていると、水の中のサカナがうらやましくなる。
●11/6 ネパールや旅行の話はきりがないので終わり。釣りとカンケー無い話を付き合ってくれてありがとうございました。 昨夜のうちに雨が実測(高性能バケツ雨量計)で、60mmの雨が降った。3日の40mmといい、この時期にこれだけまとまった雨が降るのはめずらしい。 今年は全体的に雨が少なかったのか、KFSの地下水位も、春には異常渇水に迫るところまで下がり、夏に向って少しづつ増えたものの、観測用井戸が自噴するまでには至らず、1年中で一番水が増える8月のお盆休みにも、地表からー7cmに留まった。その後は徐々に減少しー20cm前後を行き来していたが、最近の雨で十3cmにまで、つまり自噴状態にまで回復した。11月にその年の最高水位が観測されたのは、私の記憶では初めてである。
●11/5 柿田郎のヒマラヤ殿様旅行記5 カトマンズに戻った私は、去年アンナプルナ一周20日間を共に歩いたガイドと再会し、ブタ肉で一杯やった。わずか一週間のベジタリアン生活であったが、ちょっと罪悪感があった。私としては、もっとベジタリアンを続けてみたい心境になっていた。 ネパールの潜在的な観光資源は、カナダやスイスの比ではない。東西に800km、南北に200kmに満たない小国なのに、サイやトラの住むジャングルから氷河まで、特に世界に14座ある8000m峰の8座は、ネパールにある。一年中泳げる湖と、一年中凍っているような湖が同時に存在する。個性的ないくつもの部族が住み、古い街並みも多い。無いのは海だけだ。そして、何より人がやさしい。 アメリカやヨーロッパから、遠くにもかかわらず、多くの白人が来ている。しかし、今回のテロに続くアフガニスタンの問題が暗い影を落としている。トレッキング中、日本人には一人も、白人にも数人しか会わなかった。いつも旅行者で溢れているカトマンズのタメル地区もネパール人の方が多いくらいだ。特にアメリカ人・日本人の減少が著しいそうだ。 2年前ガイドをしてくれた青年は、仕事がなくなったので、いなかに帰って、親元で百姓をやるという。ネパールのいなかの生活は、日本人の考えも及ばない位、厳しい。一緒に歩いた頃と比べると、別人のように落ち込んでいる。
●11/4 柿田郎のヒマラヤ殿様旅行記4 15:50頃、最終宿泊地リンビクに着いた。ここからダージリンまでジープで4〜5時間だ。ガイドもポーターも、ここでゆっくり泊まって明日はダージリンだと思っただろう。予定表でもそうなっていたし・・・わたしの日本人の血が騒ぐ? ガイドに言った。今日中にダージリンに帰ろう。ジープをさがせ・・・。ガイドはあきれて動かない。「よし、今日中にダージリンに着いたら、ビール飲み放題だ。」ガイドは村の広場で交渉、ちょっと割高だがジープをつかまえてきた。 ダージリンには夜の9時に着いた。インドの夜9時は真夜中だ。泊まるホテルのレストランで、「よーし、ビールだ!!乾杯だ!!」と、ビールを注文したら、ここは禁酒とのこと。そうだ、未だにインドでは高級レストラン以外では禁酒のところが多いのだ。結局、例によって野菜カレーを食べて寝た。4日ぶりで、シャワーを浴びた。 インド・ネパール・チベットの国境近く、標高2200mにある紅茶の産地、避暑地ダージリン。いかにも爽やかな町を想像しがちだが、排ガス垂れ流しのインド製のジープ・トラック・バスが走り回り、マスクなしでは歩けないほどだ。特に私が行った頃は、ダサインという10日間も続く祭りの真っ最中で、インド人観光客であふれ返っていて、すさまじいものがありました。
●11/3 柿田郎のヒマラヤ殿様旅行記3 今回の私のガイドは、インド顔のネパール人、25才のウッタムという青年。 ネパール語・ヒンドゥー語はもちろん、ドイツ語・英語・チベット語それに日本語を話す。簡単な漢字の読み書きもできる。世界情勢・地理にも詳しく、タリバンや狂牛病の話で盛り上がる。そして、菜食主義ベジタリアンだ。生れてから今まで、肉・魚は口にしたことはないという。語彙に重みを感じた。 私は、ヒマラヤを歩く時、ガイドに、神々の座に近づくのだからトレッキング中は酒を飲まないと約束する。まあ、本当はこんな時しか禁酒して肝臓を休めることができないからだけど。今回はそれに、カトマンドゥに戻るまではベジタリアンを通すと、約束した。寝るのも隣同士のガイドとは、こういうことで親睦を深めておくのが、快適なトレッキングの秘訣だ。しかし、山の中のベジタリアン生活は、少ないメニューがさらに少なくなってしまって、毎日毎食、野菜のカレーとなってしまう。 モレまで20km歩いた翌日は、リンビクという村まで26km、一気に1400m下る。ここで、最後の一泊、明日はダージリンにジープで戻る、ということになっていたが・・・日本人の血が騒ぐ? ●11/2 柿田郎のヒマラヤ殿様旅行記2 目指すサンダクプーは、標高3636m、富士山より低い。 ゆっくり歩けば3日間、急げば2日間で登れる。 当然、日本人の私としては、2日間を選ぶ。 サンダクプー直前の坂が意外にきつく、高度の影響もあって、登り切ったのは17時近かった。 トレッカーは、インド人が圧倒的に多く、経験したことのない寒さに震えている。朝は、薄暗いうちに起きて、ご来光を待つ。このあたりは、日本と同じ感覚か。灰色に沈んでいたヒマラヤが、次第に光を取り戻す。空に輝いていた星が消える頃、世界3位の高峰カンチュンジュンガが8598mの頂上が赤く染まり、やがて燃え上がる。この頃には、はるか西のエベレスト・ローツェ・マカルー・チョーオユー4つの8000m峰も、存在を誇示し始める。・・・インド人たちが声を上げる、手をたたく・・・東の空に太陽が顔を出したのだ。 朝食後は、ダージリンへ戻る者、さらに先のファルート山へ向う者、私は20km先のモレを目指して歩き始めた。右手にインド、左手にネパールを見ながら、ゆるやかな上り下りが続く快適なトレックで、山小屋が一軒だけのモレに、夕方着いた。 ●11/1 柿田郎のヒマラヤ殿様旅行記 今回は、紅茶で有名なダージリンという町から、3泊4日のトレッキングに行ってきました。養殖日記は、しばらくこの時の話でゴマかそうかと思います。 いつもは、最低でも10日間は歩きたい私ですので、距離的には物足りませんが、初めての地域だったので、楽しかったです。今回、ちょっと勘違いしていたのは、ダージリンはインド領なのですが、そこからのトレッキングコースの大半はネパール領だったということです。実際には、尾根づたいに国境を示す碑が並んでいて、その碑に沿って歩いていくといった感じでした。泊まった山小屋は全てネパール領でしたが、通貨はインドルピーしか使えませんでした。 20代の頃の私は、地図を片手に荷物を全部自分で担ぎ、ヒマラヤを歩きました。30代は、ポーターを一人雇って、40代になってからは、ガイド(それも日本語が出来る)も雇い、自分はカメラだけを持っての殿様トレッキングです。 もうひとつ、誤解がありました。それは、今回の最高地点3650mのサンダクプーまでジープ道があり、望めばジープで行く事も出来、実際、歩いている横を、屋根まで人を乗せたジープが追い越していくことも、何回かありました。 これは、エサ釣りOKのところで、ルアーをやっている気分です。
10/19 今年、私が行くところは、インドの北東部の山岳地帯のダージリンという紅茶で有名なところだ。 当初は、例年のようにネパールに行くつもりだったのだが、日数が少なくなってしまったので、ここを選んだ。突然のことで、あまり下調べも出来なかったが、インド人の避暑地としても栄えたところで、遠く世界第3位の高峰カンチェンチュンガ8598mが見えるということだ。このダージリンから3日間歩いてファルート山という山から、カンチェンチュンガを見て、ネパールの茶の産地イラムを経て、カトマンズに戻る予定が、そこの国境が閉鎖されているらしく、来た道をそのまま帰る可能性が高いようです。 今回は、最高高度でも3700mしかなく、高山病の心配もないし、寒さもさほどではなさそうなので、気楽なトレッキングになりそうです。
私の座右の銘、みやげよりみやげ話。
●10/18 サカナを養殖していると、なかなか休めない。日曜日でも正月でも、サカナは腹を減らすし病気にもなる。だから、養魚場のヒトは、あまり遊びに出ないので、スレてない。ヒトが良いとか言われる。悪く言えば世間知らずということだ。まあ、それでも食べられた時代は問題がなかった。しかし、最近のように多様化、情報化、さらに不景気、サカナ離れとなってくると、今までの社会性のなさ、知識の乏しさが、現在おかれている状況への無策に現れている。私たちの業界は、小さく、経営規模も家族プラス1〜2人がいいところだ。だから、どうしても閉鎖的になってしまう。 長い前置きを書いたのは、私が毎年今頃になると、長期休暇を取って旅行に行くことを、正当化しようと思ったからだ。アユもトラウトも暇な時に、リフレッシュしようという訳だ。本当は、1ヶ月位休みたいが、今年は、いろいろ事情があり、10月21日から31日までの10日間となってしまった。 もちろん、KFSは、通常通り営業していますし、いつも以上に放流するように言ってありますので、よろしくお願いします。
●10/17 3号池の足場の後ろの養殖池、つまり1号池や3号池ではずしをくって、ルアーが飛び込んで大物が釣れてしまう池ですが。 あの池は、3号池に放流するためだけの大物レインボーが飼育されていました。最近だんだん減って、どうなるんだろうと心配している方もいると思います。昨日、北池のさらに北側にある養殖池から50〜60cmのレインボーを、3000kg位運んでおきました。3倍体ホーライマスとクイーントラウトです。来年の春まで、より水流を強くして、エサを与えながら、少しづつ放流していきます。3号池は、他所の管理釣り場の釣り池と比べれば、とっても小さいですが、その小さい釣り池のために、専用の養殖池を用意してあるところは、ちょっとないでしょう。
●10/16 涼しくなって、いよいよ管理釣り場シ−ズンに突入だ。 4〜5年前、ブームのピークの頃は、10月に入るといっせいにトラウトの荷動きが盛んになり、毎日のように活魚用のトラックが、KFSの養魚場に出入りしていたが、最近はウソのように売れない。 各釣り堀業者も、年々入場者数が少なくなっているので、どうしても経費の大半を占める放流量を減らさなくてはならない。もちろん入場者数に比例して減らすならば、一人当たりの匹数、つまり釣れる可能性のあるサカナの数は同じだから、いいのだが、それ以上に減らしてしまうと、釣れなくなってしまって、結果、つまらないという事になってしまいかねない。多くの釣り堀がそのようになると、「なんだ、管理釣り場のルアーフライはつまらない」となって、下り坂にあるブームが、さらに落ち込んでしまうかもしれない。 実際、ここ10年間位のルアーフライブームは、にわかルアー、フライマンに支えられてきたといえる。彼らをなんとか長続きさせる事が、管理釣り業界を、さらには、養殖業界を存続させることになる。 では、どうするのか・・・やっぱり、釣れるようにするしかないでしょう。
●10/15 富士山レーダーが出来た頃の日本は、東京オリンピックそれに関連して、首都高速道路・新幹線が完成し、日本中にパワーと可能性があふれていた。 私たち養殖業界も例外ではなく、レインボーは輸出魚種として、アユは高級魚として、作れば売れる状況が続き、特にアユは、四国や和歌山県では、農家が田んぼを潰してアユの養殖池を作り、一気に生産量を増やし市場を拡大した。 レインボーに関して言えば、富士山レーダーのおひざ元、富士宮市は、市町村レベルでは日本一の生産量を維持しながら、増産が続いた。富士山レーダーが役割を終えた平成11年頃から、釣りの対象として、食品としてもかげりが見え始め、昨年あたりから、一気に落ち込んだ。まさしく富士山レーダーと養殖業界は、急成長と衰退を共にしたと言える。 霊峰富士の山頂に、あんなでっかい人造物があるのも不自然な話だが、無くなってみると、間が抜けた感じがする。
●10/14 養魚場の天敵が台風であることは、以前にも書いた。その台風が日本に接近するのを、より早く察知して正確な位置をつかむために、富士山頂に気象用レーダーが建設されたのは、東京オリンピックの頃、つまり40年近く前のこになる。それ以前は、伊勢湾台風、狩野川台風等で、大きな被害を受けていた。赤道上で発生し、日本を目差して北上してくる台風を、日本で一番高いところから観測しようという、発想としてはとても単純だが、その建設には困難を極めたようだ。 今でこそ、気象衛星ひまわりから、リアルタイムで送られてきた写真を新聞やTVで見て、一般の人々でさえ、台風の正確な位置を知ることができるが、それ以前は、富士山レーダーがとらえた画像が天気予報の主役だった。さらにその前は、各地から送られてくる気象データの気圧や風向きから、台風の位置を予測し、進路を予想していたのだから、富士山レーダーの登場は画期的だった。当然、養魚場も、そrまでより数段正確な進路予想によって、大きな恩恵を受けた。
●10/13 ところで、その富士山の山頂のレーダードームが取り外されて1k月が経つ。KFSから見ると、ノコギリの歯の形をした山頂の1番左側のとがったところに、チョコンと丸く見えていたのが、そのレーダードムだ。 私が小学生の頃は、一年に1〜2回、学校の体育館を暗くして、推薦映画を上映した。10数本は観たはずなのに、覚えているのは、このレーダードームを設置する工事を描いた”富士山頂”と黒部第4ダム建設に伴うトンネル工事を描いた”黒部の太陽”だけだ。どちらも、手に汗を握り見入った。 あの頃から40年間、日本では、それらをさらに上回る、巨大建設工事、たとえば瀬戸内海の橋・青函トンネル・東京湾横断道路など、があったが、それを映画にして感動を集めたという話は聞かない。 あの200mもある巨大な橋脚、ドラム缶みたいなワイヤーロープ、目の眩む高所での作業、それに人生をかけた人々、きっといくつものドラマがあったに違いない。今、そんな映画が出来たら、子供たちに観せたい。また、そういう映画が、今の日本人を元気づけるかもしれない。
●10/12 秋になって、空気が澄んだ日には、富士山がよく見える。どこから見る富士山が好きかという話になると、たいてい、自分のところから見る富士山が一番だと言う。 KFSから見る富士山も、けっこう良いと思う。遠いから(直線距離で30km以上)迫力はないが、頂上付近のシルエットが美しい。私たちは、子供の頃、富士山を描くと、山頂はノコギリの歯のようにギザギザにしたが、山頂が尖って見える富士宮や御殿場のヒトは、どう描くだろう。父が富士宮の猪頭に養魚場を持っていたので、子供心に、そこからの迫力ある富士山に感動したが、最近は、伊豆半島の西海岸、特に、大瀬や戸田から駿河湾越しに見える富士山を美しく思う。 海を挟んで、向こう岸に雪を頂いた美しい単独峰が見えるポイントは、世界でも、そうないはずだ。
●10/5 何回か書きましたが、私の住まいは、KFSの南10km 程のところ韮山町にあり、小さな養魚場でアユとレインボーの稚魚を飼っています。アユは、1年魚なので、12〜2月に稚魚を仕入れ、5〜6ヶ月養殖して売ります。私のところでは、9月中旬まで売って、残ったアユは冷凍し、翌年売ります。 きのう、最後まで残っていた少しのアユを冷凍して、今年の仕事を終了しました。この後、12月10日頃、最初の稚アユが入荷するまでは、揚水ポンプを止めて、2ヶ月の休みに入ります。他のサカナを飼ってもいいのですが、魚病対策のためにも、1年間にいヶ月位は、養殖池の水を全て抜き、天日乾燥させるのは、有意義です。 かつては、アユ養殖は、誰でももうかった時代があり、この休みの期間にハデに遊んだり、池の工事をしたり、家を建てたりしたものですが、 ここ数年は、これ以上借金が増えないうちにやめようか・・○○さんのところが廃業したらしいとか、そんな話ばかりです。私も、毎年もう1年やってみようと、業界がヤバくなってから、3〜4年がんばってます。
●10/4 狂牛病のことについては、他所のHPにゆずるとして、原因は肉骨粉にある事は確かなようだ。肉骨粉とは使えない骨や、内臓等を、加熱乾燥粉末化したものだ。海で獲れるイワシ・アンチョビー・タラ他、大量に獲れたモノを同じように処理すると、魚粉となる。どちらも、肥料飼料として、国際的に取り引きされていて、あらゆる事情で、相場が変化する。 もちろん、今の状況なら、肉骨紛は下落するはずだ。しかし、いくら安くなっても、消費者の不安を解消する手だてにはならない。 そこで、魚粉を使う。といっても、魚粉で育てると、肉が臭くなるので、混ぜる程度だと思うが。いずれにしても、養殖の何十倍ものマスを持つ畜産が、少し余分に魚粉を使えば、その価格は暴騰する。 反面、養殖には、特に淡水養殖には、魚紛(しかも、高品質の)しか、使われていないという。養殖魚の経費の50%が、エサ代だ。そして、そのエサの50%が、魚粉だ。魚粉の値上がりは、かなり傾き掛けた養殖業界を、さらに追いつめるはずだ。 狂牛病のおかげで、少しくらいサカナが売れるようになっても、追いつかない。
●10/3 きょう、GUASTで、昼飯を食べた。ラジオで毎日宣伝している日替わりランチ480円也だ。11時をちょっと過ぎたばかりだったので、店内はガラガラで快適だった。空いてると快適というのも釣り堀と同じで困ったものだが、この店、夜は駐車場からクルマがあふれそうなほど流行っている。 さて、日替わりランチのメニューは、ポークハンバーグとトリの唐揚げとスープ・ライス。割とボリュームがあって、この480円は安い。最近の外食産業、特に牛丼とマクドナルドをライバルに考えると、内容と共にゆっくり座って食べられる点を考慮すれば負けてない。 牛肉を使っていないというポークハンバーグのメニューと480円の値段が、今の日本を物語っている。 狂牛病騒ぎで、きっとファミレスやファーストフードも、サカナのメニューが増えるかもしれない。ニジマスやアユが、外食産業のメニューに取り入れられる事は、生産量や安定供給の点からいっても考えられないが、もしかしたら、今までよりは、よく売れるようになるかもしれない・・・と、業界では、みんな思ったはずだ。しかし、狂牛病騒ぎは、とんでもない形で、養殖業界に飛び火しそうだ。・・・つづく。 |